107.脱出艇内艦橋(つづき)
ナンバーツー「え、なに?」
スターシャ「艇長の顔認識…乗船と同時にナビゲーションコンピューターが起動し、最初に行うプログラムです」
ナンバーツー「それは分かるけど…スターシャ・ユニットは顔は同じなのに顔認識なの?」
スターシャ「元の形は同じでも魂が違えば違う顔になります。スターシャ・ユニットでもね。未だに全く同じ個性の人間を人工的につくりだすことはできないのよ。ガミラシアのバレン艦長もそんなことをおっしゃってたわ」
スターシャ、コンソールのスイッチを入れる。
ナンバーツーの席の前方に立体映像の枠が立ち上がり、ナンバーツーを包み込んでいく。
スターシャ「全身をスキャンするから少し時間がかかるわ」
ナンバーツー、微笑してうなづく。