61.ガミラシア4内・アルバトーレ・サキ私室
暗い照明。誰も居ない。
つくりはアレクシャール・タラン(アレックス)の部屋と変わらない。
狭い部屋にベッドと机。机の上に情報端末。他に個人の所有物と思われる本や写真立てがある(ワープ航法の時代でも「本」「写真」は無くなっていない)。
そこにハッチが開いて、灯りがパッとつく。
ハッチには、疲れた表情で、白衣を着たまま入ってくる背の高い短髪の女性が居る。
この部屋の主、アルバトーレ・サキ医務長である。