86.バレン私室(つづき)

バレン「・・・君もか・・・君も・・・ザルドの出(で)だったのか」

サキ、うなづく。

バレン「(両手を自らの胸のところにかざして、それを見つめながら)・・・治るのか?」

サキ、哀しそうな、しかし、容赦のない目をする。

サキ「・・・それはあなたが一番よく知っているはず」

バレン「そうだな」

バレン、遠い目をして過去に思いをはせる・・・。