211.ゼニー合衆国大統領府内大統領執務室

広い部屋。しかし、閑散としていてひとり執務机に美貌の白人大統領・・・アンヌラ・アリスが居るだけである。

机上端末より声(男性・青年)「情報部より受電。ゴアとゴドムの戦闘が始まりました」

アンヌラ「ゴアの帆船は・・・ガミラシアは・・・どこに居る?」

男性士官の声「ワームホール付近のエプロニア河・・・即ち戦場に向けて航行中とのことです。ただし、宇宙嵐の中に巻き込まれ、現在位置はつかめておりません」

アンヌラ、目を閉じてじっと考え込んで・・・やがて目を開く。

アンヌラ「引き続きワームホール付近の監視を。ガミラシアのデータを集めなさい。仮想敵として警戒を」

男性士官の声「ガミラシアを、ですか?ゴアでは量産も開始したと聴きますが・・・」

アンヌラ「(真剣な表情で)ガミラシア1号艦には量産できない何かがある。ファウストロ宇宙全体に関わる何かが・・・!」

男性士官の声「(緊張した感じで)はっ・・・了解しました。情報部に伝えます」

アンヌラ、ひとり、虚空を見つめる・・・。