25.ガニメデ基地内ドッグ

艦船の修復作業が精力的に進んでいる。

クレーン車・リフト車が往来し、機械の工作音が響いている。

声A「宇宙エンジン3式フライホイールの積み込み急げ!」

声B「装甲板は適当でいい!!ミサイルだ、ミサイル!!」

そうした声の飛び交う中、小型モービル

喧騒を絵に描いたような艦船ドッグ。

ドッグの通路(駅のホームのような感じ)を歩いている古代零司令、そしてそれに随行する藤堂ガ二メデ基地司令はじめ3名程度の技術者たち。

巡回、という感じの一行。

技術者たちは作業着(20世紀の作業着とあまり変らない)を着ている。

その内のひとりにカメラ寄る。

背の高い男で、まだ若い。30代か。短く整えた髪形で眼光は鋭い。どちらかというと天才肌を感じさせる男。

字幕地球統合軍技術担当士官エクス・カリバー大尉

今、目の前で戦艦やまと(M21731)が懸命の補修作業を受けている。

立ち止まって見上げる一行。

古代「(やまとを見上げながら)やまと・・・か」

エクス「・・・どうやら間に合いません。帰って来れたのが不思議なくらいです」

古代「そうか・・・」

藤堂「旗艦はどうされるのです」

古代「旗艦か」

古代、目をやまとから離して前方にやる。

古代「あれだ」

古代の視線を追う藤堂ら。

そこには、白いカラーリングのM21741タイプの宇宙戦艦がある。