21.別の宇宙空間

北京、デイグ−ド、マゼラン、それぞれ、軋みつつ、重力流の中に居る。

木星のしじまが横に見えている。

巨大である。

22.北京艦橋

土方、艦長席でじっと前方を見つめている。

土方「機関出力最大へ。加速一杯」

タル機関長の声「了解。機関出力上げます」

土方「各艦へ。脱出角度を、0.5度補正」

永倉「(振り返って)・・・艦長、それは・・・艦の装甲に無理をさせます」

土方「(平然と)敵は我々の出現ポイントに待ち構えている。敵に奇襲をかけうるとすれば、そのタイミングではなく、攻撃角度である」

永倉、不満げな表情。

タル機関長の声「了解。補正します」