15.ガミラシア4作戦室(つづき)
ポッド・ボンド「理屈としてはありうるが、そんなことできたら苦労はせん」
バレン「苦労はするさ。覚えているか。本艦の物理的な衝突は一定の打撃を敵に与えている。ガミラスは、本艦の装甲の金属組成を応用した実体弾『鋼(はがね)』を開発中だ。この「鋼弾」には、ガミラシアの有機組織を参考にして、細胞活動を停止させる毒素も仕込む。ガミラシアの兄弟艦であるなら、一定の効果を期待できる」
ポッド・ボンド「だが、相当の腕がないと当てることは出来ん」
バレン「ラー・タラン・バウアに撃たせる」
ポッド・ボンド「タランの息子か。筋はいいのか。」
バレン「わからんが、賭けるしかない。特別じゃない俺たちにできることはそれだけだ。第二主砲の改造を急いでくれ。」
ポッド・ボンド、バレンを見る。
ポッド・ボンド「メラには話したのか」
バレン、黙ってうなづく。