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>>>ぺきんぱ
-- 02/11/30-16:28..No.[16] |
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とんとん…「総統、起きてらっしゃいますか!総統閣下ッ!!」 ガミラス総統府、プライベートルーム前で、今日もひとりの剃りこみ男が叫んでいた。 デスラーは、仕方なく、ベッドから起き上がり、リモコンでテレビを消した。 「シロー・サナダめ、いつも、私が『愛蔵版、桙アれがイスカンダルの女王スターシァだ!!』を観賞している時にノックしおって」と、苦々しくつぶやいた。 デスラーの正面、部屋の半分近くをミニシアターも真っ青な大型モニターが占領していた。 そしてその中では女王スターシァが『ガミラス人は本当に悪事がお上手。』と言いながら、オホホホホと笑っている映像が繰り返し流されている。 そう、デスラーは言葉でイジメられるのが趣味だった。(デスラーファンの皆さま、どうか許してくだせぇ〜。) だが彼は今や、ガミラス星では泣く子も黙る一番えらい人である。 もはや彼をイジメてくれる人はイスカンダルにしか居なかった。 『ああ、スターシァ・・・、一度でいい。君に女王様とお呼びッ!(ホントに女王さまなんだけど・・)と言われながらイジメられてみたい・・・。』 そんなアブナい想像をしながら衣服を整え、「入りたまえ。」といった。 サナダは、相変わらずハイテンションで部屋に入りこんできた。 「シロー・サナダ、入ります!!」 無用にきびきびしている。 いったい何なんだコイツはッ! ヤマトとの戦闘中、捕虜にして連れてきたそうだが、副総統のヒスが言うには、こいつがヤマトの最高頭脳、だそうである。 ホントかぁ〜? 「どうしたのかね、シロー…」 デスラーは、聞いてやる。 すると、サナダは目をらんらんと輝かせていうのだった。 「総統閣下、今やヤマトは、イスカンダル星まであと一歩の所に迫って来ております。非常に危険な状況です。直ちに奴らを撃滅せねばなりません!」 ふむふむ。どうやら洗脳は成功のようだ。 「それで?」 「はッ!そこで“こんなこともあろうかと”開発を進めてきた秘密兵器が完成いたしました、ご覧下さい。」 と言ってモニターの方へ振り向くと、 なんだ?このケバイ金髪ネェーちゃんは。消しちゃえ、消しちゃえ。とつぶやきながら映像を落とし、自分の映像ディスクと差し替える。 こいつ・・ヤマトを沈めた後、絶対に死刑だ。 「名付けて【ハイパーメガデラックスデスラー機雷ゴールデンバージョン/MK.ゴージャス】で、あります。」 オノレは頭の不自由な小学生かッ! あんまりにもあんまりなネーミングにデスラーは頭痛がしてきた。 そんな彼の苦悩を知ってか知らずか、サナダは目をキラりんと光らせ、モニターの映像を指しながら説明を始めた。 「旧デスラー機雷、最大の弱点は、外部からの攻撃に弱い事です。なんと言っても人間の手ですら排除が可能なんですから。」 ふんふん、なるほど。 「そこで私は波動機関を超々小型化して機雷に組み込み、そこから発生する膨大なエネルギーを利用し、機雷の周辺に歪曲空間を作り出す事に成功したのです。」 なんとっ! この男、なかなかやるな・・・。 「これにより、デスラー機雷への攻撃は空間歪曲現象により射線をそらされ、ミサイルや砲弾といった運動兵器はもちろん、高加速荷電粒子やレーザー、波動砲にニュートリノビーム、もひとつおまけにスペシュウム光線にカメハメ波攻撃すら通用しません。なんせ当たりゃしないんですから。 もちろん人間の手で排除しようとしても触れる事すら出来ません!」 そう言ってカンラカラカラと笑い、どぅーですか?お客さん!とアン○ニオ猪木ばりに胸を反らして見せた。 「素晴らしい! 素晴らしいぞ、シロー・サナダ! 君は本物の天才だ!」 すごい、すごい!すごすぎるぞぉーッ! ブ〜ラッボォー!! これさえあればヤマトなぞ恐れるに足らな・・い・・って、チョッと待てよ、オイッ! 「・・・シロー君。私は最近、物忘れがひどくなってね。機雷が敵の船を沈める仕組みはどういうモノだったかねぇ。」 「ハッ! それはもちろん、機雷が敵の宇宙船と接触し、爆発することによって、であります!」 「じゃあ歪曲空間で何者も触れる事ができない機雷は、どうやって敵の宇宙船と接触して爆発するのかね?」 「アア〜ッ、私としたことがァ! どうして今まで気づかなかったんだ!」 て、言うか、最初っから気づけよッ、ボケぇーッ!!! 「とにかく! こんな役立たずな兵器はガミラスには不要だ。即刻、開発計画は中止ッ!試作品も破棄したまえ!」 「え〜っ、でもぉ〜。開発費、いっぱい使っちゃったしィ〜。総統閣下が許可してくれると思って大量生産も発注しちゃったんですけどぉ〜。」 「ええいッ 、ウッとうしい!その女子高校生みたいな喋りはやめんか!開発費に一体いくら掛かったんだ?] 「え〜と、概算で一千二百億ガミラス・ペソぐらいかな?」 なっ、なにぃーッ!! 「ちなみに、ガミラス・バーツに直しますと、約三千五百・・」 「いちいち直さんでもいいッ!おのれは『世界ま○ごとハウマッチ!』の大○巨泉かッ! その金額は全ガミラス星GNPの1%を超えてるじゃないか。 誰がそんな大金を使えと言った!」 「言ったモン。やけに目の血走った、頭に毛のないオッサンが『ヤマトを倒すためならば、金に糸目はつけん!』て、言ってくれたモン!」 だからボク、悪くないもん、とサナダは口をとんがらせて反抗した。 あのハゲっ! ヒスの奴、よけいな事を言いおって! 「わかった、わかった。とにかく世の中には限度という物がある。以後、このような事をするんじゃないぞ。分かったな。」 「ハッ! シロー・サナダ。以後、このような事は絶対いたしません!」 ホントかなぁ〜。 「本当にわかったのか? 絶対にしないな?」 「多分・・しないと思う。」 「なんだか頼りない返事だが、大丈夫なのか? 絶対だなッ! 絶ッ対にしないな?」 「しないんじゃ、ないかな?」 「・・・オチがバレバレなんだが勢いでいくぞ、シロー。 ホントに本当だなッ!絶対に、絶ぇータイッにしないなッ!」 「マ、チョト覚悟はしておけぇ〜♪」 「・・・死刑。ピッ」 「あァ〜れェ〜〜〜」 どこに隠し持っていたのか銀縁メガネをかけ、フォークギターを抱えたサナダが、さだま○しの物真似をしながら床に開いた穴から地下へと落ちていった。 「ガミラスに下品な男は不要だが、おバカな男はもっと不要だ。」 アア、せいせいした。といった感じでデスラーは言うとビデオ鑑賞にもどり、もっとイジメてくれぇ〜、と悶えるのであった。 (ホント、デスラーファァンの皆様、申し訳ありません。もうしません、もうしません・・・。) ガミラスに下品な男は不要、だそうだが・・・・ヘンタイならいーのか? 変態ならッ! その後、地下に落とされた真田志朗は、ショックで洗脳が解け、同じく地下に落とされながらもシブとく生き延びていた“総統もソートー冗談がお好きで”将軍とタッグを組みガミラス星を脱出。 逃げ込んだ先のイスカンダル星で、またひと騒動起こすのだが、これはまた別の話。 急げヤマトよイスカンダルへ! でもイスカンダルはまだまだ遠い・・・。 (あれ?さっき、あと一歩、と書いた憶えがあるんだが(汗)・・・。) |
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勝手に外伝なんか作ってすんません。 >>> ぺきんぱ -- 02/11/30-16:46..No.[17] | |||
構想、半日。 制作、3時間。 (長田艦長の『ヤマト零』第二部と、えらい違いだな(笑)。公開、おめでとうございます!)科学の鬼、キテレツ・シロー外伝。『ガミラスへちょっと出張 編。』、お粗末な一席でした。次回の演目は『イスカンダルでご休息 編。』でございます。機会があったらお目に掛かりましょう。(ああ、月曜日までに出張の報告書を仕上げないとイカンのに・・・こんなアホな文章を書いてていいのか!俺。) | |||
あっはっはっはっはっはっはっはっは(リピート) >>> Alice -- 02/12/07-11:35..No.[18] | |||
なんて楽しいシロー君。こういうストレートなギャグは、素直に笑えて、いいです。(ほんとは、私もこういうのが書きたいです。) | |||