数年ぶりに観て、ほとんど内容を忘れていたこともあり、オチに新鮮に感動できました。しかし、予算を削りまくった結果、低品質な電線が引火して火災に発展するというストーリーは、正直なところ、現代でもかなり普遍的な教訓だなあと思いました。火災が発生したビルのオーナーが「しかし、法基準は満たしている」と言い訳するのですが、そこもまたありそうな話でこわい。
特撮が今見てもとてもよく出来ていて、高層の怖さ、特に80階から下を見下ろして階段の破片にぶら下がりながら安定した床にたどり着こうとするシーンは手に汗握り締めました。
誰が死に、誰が生き残るのか、最後まで分からないところも緊張感を保つ一因でした。
最後の最後で「ここまで生き残って、それで死ぬのか」という全く運としかいいようのないことで生死が分かれるシーンに「ああ、でも人生ってこういうものかもしれない」と妙に納得しました。
主演の二人は男の私から見てもかっこいい。かっこよすぎます。
傑作の名に恥じぬ作品です。