62.ロメル艦艦橋

指揮席に立って、じっと前方パネルスクリーンを見つめるロメル。

もがみが映っている。

バイザーの奥の表情は分からない。

ロメル「あれが・・・青い艦か」

考え込む。

前方の席に位置する士官が振り向く。

士官A「全艦、機雷群を抜けました。戦場に到着!!」

ロメル「現在の我が艦隊の戦力は?」

士官A「97隻です」

ロメル「よし。引き続き敵を撃ちつつ、前進する」

傍らの副官(この人もメンフィスの副官同様、中年のベテラン将校という感じの男性)、怪訝そうに

副官「要塞主砲の第二射まで戦線を持たせればいいのでは。むやみに前進するとメンフィスの二の舞になります」

ロメル「要塞には主砲以外の防衛システムが皆無に等しい。我が艦隊を抜かれたら、要塞は丸裸だ」

副官「そうですが」

ロメル「守るために攻めねばならない。そういうことだ。それより、迎撃行動の第33パターンを各艦にダウンロードしろ。急げ」