我が友ゲーニッツ |
ズオーダー暦○年○月○日 今日、相当のお供をしてクラブに出かけた。 クラブに到着してみると、なな何と、あのズオーダー大帝がいるではないか! 総統の音もと言うだけでもストレスを感じるというのに、大帝までいるとは。とほほお。 程なく大帝の意外な一面を見た。 「私も大帝になってからはたいてい野遊びは経験したぞ、はっはっはっ」 おやじギャグだ。しかもかなり寒い。 しかし、総統のお立場を考えれば、ここは無理矢理にでも笑うしかない。とにかく一所懸命笑った。 だがズオーダー大帝の寒いおやじギャグはひっきりなしに繰り出されてくる。リアクションに困った。総統も負けじとギャグを繰り出すが、レベルが同じなので寒いことこの上ない。 ああ、私は何でここにいるんだろうと、ふと思ったとき、視線を感じた。 大帝のおともできていたゲーニッツだ。 ゲーニッツの目は何ともいえない複雑な色をたたえている。長く組織にいる私にはその色が自分と同じ感情を抱いているのだとわかった。 「そうか、つらいのだな、ゲーニッツも」 思わず目頭が熱くなった。 |
SHINJU
2010年07月06日(火) 20時18分39秒 公開 ■この作品の著作権はSHINJUさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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